ヒマラヤ日記

リシケシュからデリー

平成16年10月12日

 早朝(7:30)、チャイを飲んでリシケシュをデリーに向けて出発する。
30分を過ぎたあたりから烈しい雨!前が見えない!
ドライバーのシブサンカルの運転はこの豪雨の中をスピードも落とさず突き進んでいく。
バケツをひっくり返した雨という言葉はきっとこんな雨なんだろう。
私もスーもこのスコールの激しさは初めての経験だった。

小雨の中、河原で用足す人 雨の中商売に出かける人たち

 ハリドワールドを通過し雨が小降りになってきた。
この雨で道路上でのスリップ事故がいたるところで起きている。
前を走る車(乗り合いジープ)が急ブレーキをかけた。
必死にしがみつく私とスー。
シブサンカルもあわてて急ブレーキをかけたが間に合わず、前の車に小さく衝突した。
私たちの車内に「ゴツン」と衝突の小さな衝撃が感じられる。
どうなるかとハラハラの私とスー。
前の車のドライバーが私たちには意味不明の言葉で怒鳴る!
するとシブサンカルは首を横に一回振る。
前の車(乗り合いジープ)は何事もなかったように走り出した。
シブサンカルも車の壊れた個所を見もせずに走り始めた。
シブサンカル「ノープロブレム!」
スー「あんた、あれって事故よ!いったいどうなってるの!」
私とスーは首を横に1回振るのがノープロブレムのサインであるこのに初めて気がついた。
 ツツも私が何か頼むとこの動作をしていた。
ツツは私の言っていることが理解できないから首を振るのかと思ったりしたが大きな思い違いをしていたことに今、気がついた。
ティータイムで車を見るとナンバープレートが割れてぶら下がっていた。
シブサンカルはテープを工具箱から取り出して壊れたナンバープレートを貼り付けている。

 私とスー「この雨なら山は大荒れで、ヤムナトリーに行ったとしたらどうなっていたか?今日は帰ってこれなかったことは確かね」
と茶屋で話していた。

 ツツの趣味がポップスだと聞いていたから私が気分転換にと、ツツに何か歌ってと催促する。
ツツは顔を赤らめながらインドの歌手でエアーラマンド(ポップシンガー)の歌う歌を歌いだした。
歌の意味は良く分からないが恋の歌であるようだ。
車内にやっと明るさが戻ってきた。 

 デリーに近づくにつれ車の台数も多くなり渋滞が出始める。
私はカツ尼さんのお寺に向かうようにツツとドライバーに伝えた。
カツ尼さんは雨で山はどうなっているか、私たちのことをとても心配したと話してくれる。
カツ尼さん「田中お上人も心配していましたよ!」
私とスーはヒマラヤ報告をしカツ尼さんからいただいた水晶の数珠をお清めしたことを話している。
私とスーはカツ尼さんに旅の報告をしてからカツ尼さんが建てている仏舎利塔に田中さんに会いに行く。
現場で指揮を取る田中さんは私たちを見つけるない飛んできて「天候が悪化しどうしているか心配していた。無事帰って気と本当によかった」と喜んでくれる。
インドでもニュースではこの異常気象が話題になり伝えていることを田中さんから聞いた。
田中さん「2人がヒマラヤに行っている間、東京に台風が直撃したこと知ってる?すごい雨だったんだよ!
神奈川県は隣だから被害受けてるかもしれない。
すぐに家に連絡を入れて」
私とスーは日本で今何が起きているかまったく知らない世界にいたことに始めて気がついた。
田中さんにヒマラヤの報告を一緒に食事をしながらする約束をしメトロポリスホテルに向かった。

 メトロポリスホテルは満室で宿泊できないことをホテルマンから知らされた。
困っている私たちにメトロポリタンホテルが近くのホテルを紹介くれた。
紹介してもらったホテルはメトロポリスホテルのすぐ近くで行動にはとても便利な場所にある。
ただ今夜空いている部屋は大きな丸いベットが一つで私とスーはこの一つの丸いベットに二人で寝る事になった。
明日は部屋をチェンジするとホテルは約束してくれたが。

雨上がりの道路 チャパティーを焼いている(タンドリー)
タンドリーでチャパティーを焼いている 野菜カレーとダル(豆)カレーとヨーグルト
子犬と老人 デリーで豪華夕食(タンドリーチキン)

 我が家に電話でヒマラヤから無事に帰ったことを伝え、台風のことでは家は大丈夫と知りホット一安心でした。
私もスーもです。

次の日へ続く